ろじぇのにっき

ゲームの完全版商法に関して思うこと

DQ12発売決定おめでとうございます。

シリーズを色々遊んできた身としては最新作の発売が決まるだけでも嬉しいものです。積みゲーをこれ以上増やすのはまずいので、発売までに積みゲー消化を完遂させたいです。多分無理です。

 

というわけで、今回はそれにまつわる話。

最新作が発表されてお祭りムードなツイッター界隈、そのトレンドの中に不穏なワードが混じってました。

 

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それがこちら、完全版商法です。

これがトレンドに入った理由は前作であるDQ11が完全版商法をやったということが原因だとは思うのですが、今回はこの完全版商法に関して自分の価値観みたいなものをまとめておこうと思います。

 

 

※注意※

本記事では完全版の前身に当たる作品を便宜上不完全版と称させていただいてますが、その作品を貶す意味合いでそう表記してるつもりはないのでご了承ください。

 

 

完全版商法とはなんぞや

この記事に行き着いてる人には説明不要だとは思いますが、一応完全版商法って何かを説明。

 

要は、以前発売されたタイトルに追加要素とか入れて新たなパッケージとして発売しますよというもの。いくつか例を挙げると、

 

他にもマイナーなタイトルまで含めれば結構あるでしょうけど、今回話す分にはこの辺を挙げておけば大丈夫でしょう。

逆に、発売までに期間がかなり空いていたりグラフィックが大幅刷新されたりしてる場合は完全版商法と呼ばれるケースは非常に少なく、

 

この辺は完全版商法と呼ばれることは稀で、純粋にリメイクと呼ばれます。前述した完全版がリリースされてる面々と違って、見て呉れが別物になってることも多いです。

 

なぜ批判されるのか

ここでは完全版商法は批判されるものであるという前提で進ませていただきますが、その理由は主に2つあって、

  1. フルプライスで買い直さなくてはいけない
  2. 不完全版から空いた期間が不相応

大まかに分けるとこうなると思います。

 

まず、完全版は別パッケージで発売される以上は新しくゲームを購入することと同義になります。

例を挙げると、TOGの定価がおよそ7000円だったのに対してその完全版であるTOGfの定価はおよそ8000円。TOGfは完全版である以上大半の要素はTOGに収録されているものであり、追加要素にしても規模としてはそれほどのものではないため、TOGを遊んでからTOGfを遊ぶというルートを辿った場合に値段に見合うかどうかというのは些か疑問が残ります。

 

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パッケージ絵が実に私好み

加えて、先述したルートの場合はTOGfの追加要素にたどり着くためにはTOGと同じ内容をもう一度遊び直す必要があるため、そういう意味でも手間です。

逆に、MHP2Gは前作からの引き継ぎがあったりするのでこの点のフォローは一応されてます。

 

パッケージをフルプライスで購入する必要があるというのは非常に深刻です。

例えば、不完全版のボリュームを仮に100%とするなら完全版のボリュームは120〜150%となってるケースがほとんどなのでそれを上乗せするためにフルプライスと同等とお金を支払うことになります。そして、完全版発売は裏を返せば不完全版の存在意義がほぼ消滅したという面にもなってしまうため、こんなことなら不完全版を買わなければよかったとなるのも必然ですね。

 

 

ちょっと話は逸れますがこの問題に一石投じた作品が過去にありました。

 

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GOD EATER BURSTです。こちらは前作であるGOD EATERの完全版に当たる作品ですが、少し特殊な発売形態を取っていました。

それは、パッケージを通常版とアペンド版に分けて出したこと。どちらもゲームの内容は相違ないですが、アペンド版は前作のUMDを読み込ませる必要がある代わりに定価が通常版の半額以下という特徴があります。これにより、フルプライスで買い直す必要があるという点と不完全版の存在意義が消滅するという点を同時に解消しており、ネットワークを介したアップデートが一般的ではなかった当時としては理想的な完全版の売り方だとも言われていました。

しかし、後にこれと似たような発売形態を取った作品の例をほとんど聞かないため、ゲーム業界的にかなり無茶な商法だったというのは想像に難くありません。実際、GOD EATERは後にGOD EATER2の完全版としてGOD EATER2 RAGE BURSTを発売してますが、アペンド版は存在しません。

 

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話を戻しましょう。不完全版から空いた期間が不相応という問題ですが、例えばDQ11SはDQ11の発売からおよそ2年の間が存在します。

ここで問題となるのは、この2年という期間は不完全版を発売日に購入した人にとってフルプライスに見合う期間だったのかという点になると思います。で、DQ11の場合はユーザー視点では不相応だと判断されたのでこうしてDQ12にまで波及する形で荒れているのでしょう。

参考程度に、MHP2GとTOGfはどちらも不完全版から完全版発売までおよそ1年の間があります。こうして見るとDQ11がどうしてここまで痛烈に批判されてるのかちょっと疑問が浮かぶのですが、ネット社会の発展によりゲーマーの意見が浮き彫りになりやすくなっただけという説が濃厚ですね。

MHP2は発売時期的にネットワークアップデートでの対応がしにくい、TOGfはそもそもハードが変わってるという点もあるにはありますが……。

 

完全版商法のメリット

何かと批判されがちな完全版商法ですが、メリットも当然あります。というか、メリットがデメリットを上回ってるからこそこういう商法がまかり通ってるのです。

分かりやすいのは新規層の獲得。完全版というのは不完全版の発売を経て発売されてるので、ユーザーのフィードバックを反映させやすいです。

 

例えば、MHP2GPSPのゲームでMHP3に次ぐ売り上げを記録しており、不完全版であるMHP2と比較した場合2.5倍弱の売り上げです。捻くれた見方をしない場合これはMHP2Gから入った新規層が非常に多いという意味でもあり、遊びやすさを整えてそこに新しい要素を足した完全版を出すことで新規層を獲得することができる例として非常に分かりやすいものです。

 

メーカー側から見ても、少ないコストで高い売り上げを出すという面で見れば非常に理にかなった売り方です。その作品やシリーズが好きでたまらない人は完全版商法されようがなんだろうが出れば買っちゃうので、既に発売されたものに色々追加要素足して売ればお金になってくれて単純に楽だと思うんですよね。楽して儲けられるならこれ以上のことはないわけで。

こうして書くとなかなかにユーザーを舐めた売り方ですが、実際問題としてこの売り方で儲けられるという前例が多いからこそこうした売り方が今も昔も続いてると思うのです。

 

私個人の主観

色々書き連ねたところで私自身がこの完全版商法についてどう思ってるか書いておきます。

 

結論から言うと、私は完全版商法に関してはやや肯定派です。というのも、私は発売日直後にゲームを購入するということ自体が少なく、1〜2年くらい経ってから手を出し始めることの方が多いからです。それくらい経つと完全版が出るタイトルであれば少なくとも発売前のプロモーションが行われる時期ですし、それが分かれば完全版を遊んだ方が絶対にお得ですからね。

一応、私が好きなゲームで発売日に買って後に完全版が発売された数少ないケースとしてGOD EATER2や東亰ザナドゥが存在しますが、これらは個人的には不完全版から完全版発売までに相応の間があったと感じており、リピート性もある作品なので私自身は特に問題があるとも思ってません。

やや肯定派と書いたのは、物によっては不満に思うものもあるにはあるからです。例えば、例に挙げていたTOGfはこれのためにPS3買ったくらいの作品なのですが、TOGと比べると追加要素が貧困すぎたため、流石にあの程度のものを完全版として出されるのは嫌です。

 

完全版商法に対して難色示す人の気持ちも当然分かります。発売日に買った人からしてみればそれが無駄になるような売り方になるので、少なくとも好意的な見方ができないのは明らか。

ただ、昨今のゲーマーはコンテンツの消費が恐ろしいくらいに早いのも問題といえば問題です。DQ11だって一週間足らずで真エンディングまでたどり着いた人がいるくらいで、この消費速度に追いつきながら話題性を失わせないためには完全版という売り方に頼る他なくなるというのも、ある意味当然なんじゃないかなと個人的には思っています。

 

まとめ的なもの

完全版商法に関しては少し前にFFⅦリメイクの完全版が出るということで問題になってたこともあるのでいつか記事にしたいなと思ってたのですが、ようやく書くことができました。

 

前述したように私自身は完全版商法をそこまで問題視してるわけでもないので、身も蓋もないですがDQ12が仮にそういう商法をしてきたところでどうでもいいです。ただ、DQ11の前例があるのでそういう不安をする人が出てくるというのも理解はしてるつもりです。

仮に完全版商法を止めようと思った場合、不買運動の一つや二つ起こす以外にないとは思うんですが、これまた前述したように好きな人は出たら買っちゃうため、そういう層を説き伏せるのは非常に困難。根深い問題ですね。

 

それにしても、こうしてまとめてみると完全版とリメイクって境界線が割と曖昧な気がしなくもないですね。完全版には大なり小なり追加要素があるのに対して、昨今増えてる傾向にある昔のゲームのリメイクやHDリマスターってグラフィックだけ刷新した上で追加要素なしというパターンもありますし。やはり前身となる作品から空いた期間という部分が強く関係してるのかもしれません。

 

やや淡白な締め方な気がしますが、あんまり書き連ねるとゲハ臭くなる気がするのでとりあえず以上です。

 

余談ですが私はゲハ論争はきのこたけのこ戦争と同じレベルのネタだと思ってます。